郷土をさぐる会トップページ        かみふらの女性史目次ページ

第三章 団体編 女性の団体活動

地区婦人会 日新婦人会

 戦前は、愛国婦人会、国防婦人会共に校長夫人が中心になって活動していた。戦後まもなく、部落ではいち早く婦人たちが動き出し、昭和二十一年一月八日、婦人相互の研さんと資質の向上を目的として日新婦人会が結成された。役員構成は次の通り。
  ┌顧問(数人)
会長┴副会長─会計┬第一班長┐六人
         └第六班長┘
 事業としては衛生懇談会。小中学校スキー大会の接待。料理研究会。資金造成事業。学校授業参観。親睦慰安旅行。講習会等をしており、その中で、意見は円満にまとまるが、夏期は農繁、冬は遠距離のため、また人前に出ることに慣れないこともあって出席が少ないと言う事が悩みとしてあげられている。
 岡村アヤオ・鈴木ハル・佐々木タミノ・伊藤すみ子・道井イセノ・谷本アネ・佐川トミ子・喜多カメノ・白井キクエ・喜多ユキ子・武内キヨ子の方々が会長を務めた。
 また日新には、小寺ミヤノという模範的な女性がいた。開拓当時から、現在の日新分館の下手にあった自宅で冬期間に和裁を教えていたが、十勝岳爆発後は現在の白井広行さん宅の近くに移り、昭和十年頃まで二十人程の女性が和裁を習いに通っており、日新、清富の殆どの女性が小寺さんの教えを受けた。
 礼儀作法も教えるなど、人格識見共に優れた婦人として地域の人望も厚く、婦女教育の功績は多大であり、日新の歴史を語る上で忘れてはならない女性である。(佐川亀蔵さん談)

かみふらの 女性史  平成10(1998)年3月1日発行
編集兼発行者 かみふらの「女性史をつくる会」 会長  倉本 千代子