第三章 団体編 女性の団体活動
中央婦人会
会長 竹谷 愛子
中央婦人会は、婦人の地位向上と親睦を深めるため、昭和二十五年八月十日に設立された。市街地という特殊性と近代社会の複雑のため、一時休会となっていたが、昭和三十年四月一日に再発足し、会員の親睦を図ることを目的とした。毎年続いている納涼盆踊り大会の仮装行列は、当時呼物の一つでもあった。また富良野市の国の子寮へは、裁縫道具を持って縫い物の奉仕作業をし大変喜ばれた。
昭和三十五年、当時話題となった青少年健全育成の見地から「愛の鐘」の建設案を打ち出し、会長宮野静江が期成会長を努め、町内の方から募金を募り、その金額は三十万円にもなった。現在役場の屋上から奏でる「愛の鐘」は、昭和三十六年七月十五日に鳴鐘式が行われ、今日まで街中に響き渡っている。また町民プール(上富良野町神社境内に設置)の建設にも支援協力をした。
昭和五十二年、婦人会活動も長い間続いてきたが更に発展するため、会の内容を充実することを目的とし、改善委員会を作り会則の見直し、会員の意識向上、より充実した運営のため三部会構成とした。
一、研修部−研修会、講習会の実施
二、奉仕部−環境美化、社会事業への協力
三、レクリエーション部−親睦会、スポーツ交流
各部の事業内容は、部長を中心に活動を行う町内研修会を始め、道外研修会、料理講習会、招魂祭の手伝い、雪祭り雪像づくり慰問、交通安全キャンペーン、特別養護老人ホームの建設に伴い、介護奉仕・社会福祉協議会事業への協力。また会員の親睦を深めるための新年交流会、研修旅行。十勝岳火祭り、仮装盆踊り等町内の各行事への参加と支援を年間の活動としている。また平成元年度から上富良野町婦人団体連絡協議会に加盟し、各婦人団体とのつなかりをもっている。
掲載省略:写真〜仮装盆踊り大会優勝記念(平成8年8月17日)
昭和三十八年、家庭の主婦の防火意識の高揚と啓蒙の役割りを目的とし、婦人防火クラブが結成され中央婦人会も積極的に活動している。防火教室、救命講習会、炊き出し訓練、初期消火訓練、濃煙避難訓練等の研修会への参加。自分の家から火を出さないようお互いに注意するよう呼びかけたり、独居老人宅を訪問し、火の元に気をつけるよう声かけ運動を行っている。平成元年度に北海道婦人防火クラブ連絡協議会の設立と共に加盟し、上富良野町においても、道北大会、上川南部地区大会が開催され、多くの会員が出席している。また北海道指導者研修会等に参加し、活動の場を広げると共に今後もよりいっそう会員の活動内容を充実したいと思っている。
歴代会長
初 代 梅野よし江 二 代 渋江 勝子
三 代 曽山 操 四 代 渋江 勝子
五 代 北川 玉子 六 代 伊多波コト
七 代 石橋 宏美 八 代 宮野 静江
九 代 酒匂 良子 十 代 赤川 トイ
十一代 服部 チエ
※十二代以降、昭和四十二年から五十一年までの間、年代は定かではないが、山岡キクエ、長内よしえ、大道美代子の各氏、昭和五十二年、五十三年倉本千代子の名が確認されている。
かみふらの 女性史 平成10(1998)年3月1日発行
編集兼発行者 かみふらの「女性史をつくる会」 会長 倉本 千代子