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石材採掘加工業

十勝岳の火山活動で生じた火山岩を採掘して、加工するのを目的とした石材業者が、良質な墓石、建築材を産出する旭野地区に居住した。
佐藤辰之助がその最初で、上富良野神社に奉納した大鳥居は、佐藤が購入した石材の豊富な土地から産出された。
現在、日本国内で消費される石材は、世界各地からの輸入に頼っており、原料の岩石はコンピューターにより計測されて、切断機械で余すところなく寸断され、職人と呼ばれる技術者の出る幕はない。
佐藤をはじめ、旭野地区に住んでいた石屋さんと呼ばれる、十人の優秀な石材加工技術者が生産した上富良野産の石材は、道内各地に出荷された。
近年、観光地として有名になった、小樽運河の護岸や石蔵などにも使用された模様である。
(協力者加藤 清) (三原 康敬記)

機関誌 郷土をさぐる(第15号)
1998年3月31日印刷 1998年3月31日発行
編集・発行者 上富良野町郷土をさぐる会 会長 高橋寅吉