病院・医院

明治四十三年に六町内（現中町セイコーマート〜フクヤ薬局）に島田病院が開業。
大正二年、旭川市向井病院（厚生病院前）にいた飛沢清治氏は上富良野有志の招きによって五町内（現中町つかさビル）に借住いをして飛沢病院を開業した。
また大正四年には飛沢病院が島田病院を買収して、現在の六町内に移転し治療にあたっていたが、大正十二年に大火災にあった。しかしその後は新築して現在地で治療にあたっていた。
飛沢清治初代院長は病院の経営はもとより、温泉を通じて十勝岳開発にも関わり、昭和四、五年頃に十勝岳温泉まで乗用車三台で送迎の営業を始めた。
その後はバスに変り終戦まで続けられ、吹上温泉を廃業すると共に送迎の営業もやめた。
また剣道、相撲、柔道など多くの功績を残し、それに酪農振興を念願して牛の導入、種馬育成にまで積極的に関わった。
初代院長の死後（昭和十一年）は野村男也が代理を務めていたが、昭和十一年に飛沢英寿氏が二代目院長として診療にあたった。
その後の開院、閉院は次のとおりである。

山藤医院	大正五年〜十五年
中堀医院	大正十五年〜昭和十七年
渋江医院	昭和十七年〜現在
三浦医院	昭和十八年頃〜二十年頃
桜庭医院	昭和二十年〜二十四年
道立東中診療所	昭和二十三年〜三十年頃
好仁堂進藤医院	昭和二十九年〜五十三年
前口医院	昭和三十二年〜三十四年
卯月産婦科医院	昭和三十四年〜五十七年
小玉外科医院	昭和四十九年〜現在
長谷川眼科医院	昭和五十二年〜五十七年
上富良野町立 国保直営病院	昭和三十三年〜 四十一年　上富良野町立病院に改称、 五十四年新築移転現在

（羽賀美代子記）

機関誌　郷土をさぐる（第15号）
1998年3月31日印刷 1998年3月31日発行
編集・発行者　上富良野町郷土をさぐる会　会長　高橋寅吉