郷土をさぐる会トップページ     第40号目次

上富良野町における新型コロナウイルスとその影響(3)

田 中 正 人  昭和二十三(1948)年生

  新型コロナウイルスまん延防止等重点措置
 令和四(二〇二二)年になった。
 新型コロナウイルス(以後コロナ)のデルタ株から派生した変異株オミクロン株(注1)系統の株が道内で初確認されたのは、これも新年早々の札幌に帰省中の男性であった。
 オミクロン株の感染スピードが早く感染拡大に歯止めがかからず道は令和四年一月二十七日から全道にまん延防止等重点措置(以下『「まん防」』と書く)を講じ、外出を極力控えるよう呼び掛けた。
 「まん防」のもとで、都道府県が飲食店などの店舗や施設に対して行うことができる措置としては、

 ・従業員への検査受診の勧奨
 ・入場者の整理
 ・発熱などの症状がある人の入場の禁止
 ・入場者へ感染防止のための措置の周知と、それを行わない人の入場禁止

などが定められている。
 「まん防」は二度の延長を繰り返し、四月二十二日、ようやく全国で解除となった。

掲載省略:新聞記事画像 令和四年四月二十三日北海道新聞全道版一面「まん延防止全国で解除」

  上富良野町におけるコロナ感染者
2022(令和4)年 近隣町村別コロナ月別感染者数
上富良野 中富良野 富 良 野 美  瑛 備考
1月 30 35 22 0  
2月 77 35 268 36  
3月 44 34 78 77  
4月 171 33 54 152  
5月 217 27 200 164  
6月 8 21 34 14  
7月 30 85 72 30  
8月 293 106 620 269 各町村最高値
9月 169 62 316 116 9/27発表分迄
小計 1,039 438 1,664 858 北海道新聞調べ
10月 26 7 57 25 10月からは全数把握に移行し
感染者実数は不明に。
65歳以上の高齢者感染者数
のみに限っての掲載である。
11月 81 42 116 66
12月 123 49 216 52
1月 54 17 67 25
2月 10 2 21 2
小計 294 117 477 170 北海道公式ホームページ調べ
合計 1,333 555 2,141 1,028  

 令和四年一月九日、中富良野町での成人式による飲食会によるクラスターが発生。緩みかけていた飲食を伴う集いに自制がかかる事態となった。
 上富良野町でも一月十三日、ラベンダーハイツに勤務する職員一名の感染が確認されショートスティの新規受け入れについては、当面休止とした。
 一月十八日には、町立病院に勤務する職員一名が感染。十九日の外来診療は休診。二十日から外来診療を再開している。
 二十四日、社会福祉法人わかば会が運営する「わかば中央保育園」で感染が確認され、二月三日まで休園。
 二十五日には、上富良野中学校の生徒が感染。在籍している学級を、二十六日から三十日まで閉鎖した。二十七日、役場本庁舎に勤務する職員の感染が確認された。十九日午後から職場に在勤していないため、職場内での感染の可能性のある職員はいないことから確認窓口業務については、通常どおり行った。
 二十七日には東中小学校の児童が感染、二十八日から三十一日まで学校閉鎖とした。
 二十八日上富良野西小学校の教職員が感染、一月二九日(土)から二月二日(水)まで学級閉鎖とした。
 一月だけでもこの様な感染状況となっており以後、文章での詳細は略する。
 近隣市町村別の九月末までの感染者状況は表の通りである。
 十月からは全数把握(後述)に移行し、報告は六五歳以上の高齢感染者数に限られその実数は不明となった。

掲載省略:令和四年一月二十八日北海道新聞道北(富良野)版「コロナ急拡大催し中止相次ぐ」
  匿名によるコロナ感染者 N夫婦(六十代後半)の場合

 令和五年一月一日。丘町のN夫妻は、映画を観に旭川に出かけた。更に三日にはショッピングモールイオンに出かけた。
 五日、主人が鼻水・喉の痛みと咳き込む事から渋江病院に行き検査する。陰性であり安心した。
 十日朝、奥さんに三十八度の熱が出る。主人と同じ症状。もしやと不安がよぎる。
 開けた十一日。夜中二時、解熱剤を飲み、朝起きて検査キットで調べたら陽性。ビックリして富良野協会病院に連絡。「九時に来院し院外で待機せよ」との事から二人で受診。心配していた通り二人共陽性。ガッカリする間もなく、薬を貰いに薬局に行くが、ここでも外で薬の受け取り。
 次の日から自宅療養となった。富良野保健所に申請していた支援物資も届き、毎日連絡があり、経過確認、血中酸素濃度測る機器(パルスオキシメーター)も四日後に届き、計る事が出来たが、血中酸素濃度は九十八で比較的病状は安定していた。
 コロナウイルスを殺す薬ラゲブリオカプセル二百ミリグラムを朝夕四カプセル。五日間飲む。それを飲んだから軽く済んだのかなと思う。
 鼻水にロラタジン。夕食後一錠。改善がみられたら内服をやめる様指示ある。
 解熱剤はカロナール。咳に、デキストロメトルファン臭化水素酸塩錠。他に痰が絡むときの薬アンブロキソール塩酸塩錠を飲んだ。
 元の体調に戻ったのは、十日程たってから。夫は比較的症状は軽かった。
 丁度五回目のワクチン接種が近づいていた矢先の感染であったので、受けずに済ます予定でいたら、症状が軽く済んだのは「四回接種していたからで、五回目はオミクロン株に有効なので受けた方が安心ですよ」との勧めに従う事にした。
 保健所からの確認連絡では、元気づけられ感謝の気持ちでいっぱいになった。
 以上がコロナ感染にまつわる夫婦の状況だ。感染経路は不明だが、旭川に二度行った事が思い当たると言う。

  感染者の全数把握簡略化について

 政府は経済の再生とコロナとの共存へと大きく舵を切ったのは第七波の底辺となった九月末であった。
 新聞報道による市町村別のコロナ感染者の全数把握については、十月以降大きな転換点を迎えた。軽症者を市町村で発表する場合六十五歳以上の高齢者や入院が必要な人などに限定された。隣家の患者発生や、身近な者に発熱などのコロナ症状があっても市町村実数の把握は困難となった。この為、防災無線での町内感染者数も把握出来ず放送を取りやめている。

掲載省略:新聞記事画像 令和四年九月二十七日北海道新聞全道版一面「全数把握簡略化」

 コロナはその後も増え続け全国で十一月中旬に過去最多の感染数を数えた。身のまわりの親族・地域での感染者が増え、軽症者は「コロナになっているので家に立ち寄らないで」と、当然の様に知らせる事にもなったが、医療は逼迫した。
 全数把握簡略化以降、町役場・町立病院・消防署・小中学校等でもコロナ感染が確認されているが職場内での感染確認しながら業務については通常通り行う事も多くなった。

掲載省略:新聞記事画像 令和四年九月二十七日北海道新聞上川・旭川版「新型コロナ全数把握簡略化で変わる事」

北海道新聞 新型コロナ特集号vol.24(2023.2.17)
  ワクチン追加接種
上富良野のコロナワクチン接種状況(令和4年12月1日時点)
対    象 対象者数 1回目接種
済率(%)
2回目接種
済率(%)
3回目接種
済率(%)
4回目接種
済率(%)
64〜12歳 5,839人 88.47 88.39 80.37 43.67
65歳以上 3,449人 96.96 96.78 95.88 91.48
全体 9,288人 91.62 91.51 86.13 61.42
対    象 対象者数 1回目接種
済率(%)
2回目接種
済率(%)
3回目接種
済率(%)
11〜5歳 526人 37.26 35.36 14.83

 『オミクロン株対応二価ワクチン(注2)』は、重症化予防を目的に、令和三年十二月から医療従事者等や高齢者施設等の入所者等を対象に三回目が始まった。
 四回目接種について接種が受けられる期間は、令四年五月二十五日から令和五年三月末日まで。全額公費で接種を行うが、五回目の高齢者接種も年開けの一月中旬から平行して行なわれた。
 十一〜五歳の若年層もコロナ感染者が増加傾向にある事から、二〇二二年二月から行ったが、接種を希望しない人が多いのも現状である。
 六か月〜四歳の接種も行う事になり、一回目は十一月十六日から行われ、行程差はあるが三回目の最終は、令和五年一月二十三日から三月十五日を予定している。接種状況表(令和四年十二月一日時点)から判る通り、接種率も回を追う毎に下がっている。
 接種証明書は、接種を受ける度更新されている。

掲載省略:新聞記事画像 令和四年九月三十日北海道新聞道北版「特集 道内の新型コロナ感染者の推移」
 コロナ関連事業について

 コロナ関連事業(新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金活用事業実施状況 令和二年度・三年度・四年度)については本稿文末に、各年度の実施状況を比較できるよう掲載したので、参照願いたい。
 両年度とも中小企業事業再構築支援としてプレミアム付き商品券・グルメクーポンを発行し、町民の支援に多額の費用を充てた。
 特に今年度は、『HOKKIDO LOVE割り(注3)』として道民や道外民を対象に十月から、道内旅行支援が開始され、徐々に経済回復の方向に向かって動き出した。かみふらの十勝岳観光協会でも新聞記事の様な取り組みを行った。

掲載省略:画像 プレミアム付き商品券チラシ
掲載省略:新聞記事画像 令和四年九月三十日北海道新聞道北版「町内宿泊四千円お得」

 商工業・農業・陸上自衛隊
    上富良野駐屯地に於ける動向
この3年間で廃業した事業者名
年度 事業者名など 廃業理由(状況推定)
令和
2年度
プラザトミヤマ 諸事情による経営判断
カラオケリュウ 諸事情による経営判断
カラオケスタジオJOY 諸事情による経営判断
離農戸数 6戸 高齢化承継者なし
令和
3年度
ふじ美容室 高齢化
用品のおいかわ 高齢化承継者なし
離農戸数 7戸 高齢化承継者なし
令和
4年度
赤川事務販売 承継者なし
喰いしん坊 高齢化・体調不良
鈴木木材 転職
スナックメイプル 諸事情による経営判断
竹寿司 高齢化
スナックリラ 不明
離農戸数 8戸 高齢化承継者なし
 一方で、令和二年からの三年間、緊急事態宣言や「まん防」の相次ぐ施策によって、飲食店などでは従業員への検査受診を勧奨した上で、入場者の制限整理、発熱などの症状がある人の入場の禁止や感染防止のための措置の周知と、それを行わない人の入場禁止などを定め、営業時間短縮の要請が求められた。
 正当な理由がなく「命令」に応じない事業者や、立ち入り検査を拒否した者への罰則は、「まん防」のもとでは二十万円以下の過料、緊急事態宣言のもとでは三十万円以下の過料が求められた。
 上富良野町商工会(会長 加藤 祐一)の調査協力により、この三年間における閉店若しくは廃業による会脱退は次の一覧に示すとおりである。
 令和五年一月末現在会員は、商業・工業・サービス業・飲食業の四部会で構成され、会員数は二七三事業所となっている。
 ちなみに、コロナ禍前の令和元年十二月末の会員数は二六九であり四件の増加となっている。コロナ禍期間中に増加となった要因については特定できないものの、商工会によると、既に町内において営業活動を行っていた事業所の入会が多く、入会によって新型コロナに関連する諸事業の活用にもつながることから、入会判断に作用したのではないかと話している。
 農業に於いては、米が三年連続の豊作が続いているが、販売価格は据え置かれている。
 水田の用途に於いても新たな動きがあり、転作交付金がより厳格化され、今後五年間米を作らない農地は畑地として米作付けが出来なくなる。特に野菜の流通は深刻で、コロナによって外食産業の低迷から物流が滞り、家庭消費に頼っているのが実情であった。
 特に学校給食の牛乳消費の落ち込みは顕著で、酪農家は生乳の減産・廃棄が求められた。
 肥育牛生産農家は、肉牛価格が下落。ソ連のウクライナ侵攻(二〇二二年二月二八日)後、肥料・農薬・燃料・飼料が高騰している。
 鶏に至っては、鳥インフルエンザの流行が全国に広がり大量廃棄が相次ぎ卵価も二倍にはね上がった。
 あらゆる物価の値上げは直接台所や経営に影響を与えており、何一つ明るい兆しが見えない。
 ふらの農協上富良野事務所でも農家の高齢化と後継者不足に伴う離農が発生。令和四年度末の農業者戸数は二四〇戸となっている。
 また、コロナとは直接関係無いが、陸上自衛隊上富良野駐屯地では、今年度(二〇二二年度)の計画では百人。来年度(二〇二三年度)には第四特科群一〇四特科大隊が廃止され、約二九〇人が削減され、定員が二〇五〇人の駐屯地となる予定で押し進められている。家族を含め、上富良野町の総人口が一万人を切るのは時間の問題となった。
  通常生活に向かい見直し加速

 令和五年一月二十七日、コロナの感染症法上の分類を、大型連休明けの五月八日に現在の「二類相当」から季節性インフルエンザと同じ「五類」に引き下げる事に決めた。(新聞記事参照)
 ワクチン接種が進み、飲み薬が承認された事、六十歳以上の致死率が低く推移しているのが主な理由の様だ。

 感染症法に基づく入院勧告や、感染者や濃厚接触者の待機期間もなくなり、マスク着用は屋内外を問わず、個人の判断に委ねる事とし、国内での感染者初確認から三年あまり。社会経済活動の正常化に向けてコロナ政策は大きく転換する。五類への移行に伴う医療費の自己負担については、急激な負担増を避けるため、公費支援を段階的に縮小。ワクチン接種は無料接種を当面継続される。医療体制に関しては、コロナ患者が現在の発熱外来よりも幅広い医療機関で受診できるよう変更する等以外、具体的な方針は今後の課題としている。
 コロナの元凶となった札幌では三年ぶりに雪祭り・スキー大会等が開催された。
 町でもコロナ感染症の対策を講じながらも様々な行事が復活しているが、未だ八波の渦中にあり医療体制の逼迫やマスク離れは未だ遠い。
◆ ◇ ◆ ◇
 これまで三年三回に亘って「上富良野町における新型コロナウイルスとその影響」と題して記述して来たが、今後に於いては状況にも依るが編集長による編集後記などでお届けし、今回で一区切りとする。

掲載省略:新聞記事画像 令和五年一月一日北海道新聞全道版一面「コロナ五類移行決定」
掲載省略:新聞記事画像 新型コロナウイルス「2類相当」と「5類」の違い(時事通信HPサイトから)
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金活用事業実施状況
【令和2年度実施事業】
事業名 事業概要 事業費(円)
1 経営環境対応特別融資資金利子等補給 業績の悪化から資金繰りに支障をきたしている町内事業者が、町の融資制度に基づき金融機関から融資を受けた場合において、その利子と信用保証料について助成することで、事業の継続を支援 4,372,908
2 中小企業経営継続奨励助成 業績の悪化が著しい中小・小事業者に対し、事業規模等に応じて一定額を助成し、事業の継続、経営の維持を支援 78,700,000
3 おうちでグルメ上富良野 町内における消費喚起、自宅を中心とした新たな生活スタイルの定着のほか、生活に制限を強いられている高校生までの子どもを抱える子育て家庭の安寧を目的に、町内飲食店のデリバリーとテイクアウトに限定した食事券とクーポンを配布 11,308,522
4 プレミアム付き商品券発行 町内での購買意欲を刺激することで、落ち込んだ地域経済の早期回復・活性化につなげる 69,487,497
5 図書館蔵書用消毒・滅菌機器購入 町立図書館において、図書の返却・貸出時等に消毒・滅菌する機器を配備し 1,111,000
6 学校備品等整備 町内小中学校における児童生徒のきめ細やかな体調管理、放課後クラブにおけるソーシャルディスタンスの確保により感染の拡大防止を図るため、非接触体温計、テーブルを購入(増量) 709,600
7 指定避難所感染防止対策資材整備 町内の指定避難所(13カ所)用に感染防止対策資材を整備し、災害時等における感染症拡大に備え、避難者の安全と衛生環境を確保 17,823,332
8 観光誘客促進支援 宿泊施設における新北海道スタイル等の導入・定着化の促進、町内外の宿泊需要喚起により、地域経済の回復を図る 41,340,708
9 GIGAスクール端末等導入 国が進めるGIGAスクール構想に係る1人1台コンピュータの実現を図る 54,505,000
10 新生児特別定額給付金 コロナ禍における出産・子育てへの支援として新生児1人当たり100千円を支給する 5,400,000
11 高齢者入所施設・障害福祉サービス事業所感染症対策環境整備 町内の福祉サービス事業所における感染症対策に対して支援 1,100,000
12 子育て世帯応援 子育て世帯への支援と地域経済の回復に向け、高校3年生までの子どもがいる世帯に対し、1人当たり10千円分の商品券を交付 15,866,746
13 子育て支援従事者応援給付 教育・保育従事者に対する慰労・支援と地域経済の回復に向け、子どもの教育・保育従事者に対し、1人当たり10千円分の商品券を交付 1,290,000
14 経営持続及び新スタイル導入促進 国の持続化給付金もしくは家賃支援給付金の支給対象事業者など、減収が著しい、主に夜間に営業する飲食店の経営継続や新北海道スタイルの導入などの感染対策に要する経費に対して助成 6,853,649
15 商工業者持続化事業補助 来客スペースを備えた店舗等の衛生環境向上に取り組む事業者に対して費用の一部を助成 18,767,953
16 学校保健特別対策事業費補助金 学校保健特別対策補助事業のうち、「感染症対策のためのマスク等購入支援事業」「学校再開に伴う感染症対策・学習保障等に係る支援事業」を実施 9,302,112
17 町立病院会計補助 職員が新型コロナウイルス感染症から町民等の生命及び健康を保護するため緊急に行われた措置に係る作業に従事した場合、防疫等作業手当を支給 1,968,000
18 無線システム普及支援事業費等補助金 公設民営により町内全域に光ファイバを整備する高度無線環境整備推進事業を実施 325,135,821
19 救急活動感染症予防資機材整備 富良野広域連合上富良野消防署が実施する、救急活動時における感染拡大防止のために整備する資機材の購入に要する経費を負担 3,179,411
20 宿泊施設支援金交付 国のGOTOトラベルキャンペーンの一時停止や緊急事態宣言の発出に伴い、町で実施していた宿泊割引事業も停止したことから、業績悪化が懸念される宿泊事業者への支援 3,000,000
21 子ども・子育て支援交付金 学校臨時休業期間中における放課後児童健全育成事業の臨時特別開所にかかるかかり増し経費に対して負担する 299,938
22 スマート農業促進特別対策 スマート農業の推進による労働力の軽減、農業経営の安定・向上と感染防止対策として自動操舵及びガイダンスシステムの導入に対して補助 13,630,000
合計     685,152,197
【令和3年度実施事業】
事業名 事業概要 事業費(円)
1 新生児特別定額給付金 コロナ禍における出産・子育てへの支援として新生児1人当たり100千円を支給 5,506,050
2 高齢者福祉施設感染症対策環境整備 町内の高齢者福祉施設における感染症対策に対して支援 1,000,000
3 障害福祉サービス事業所感染症対策環境整備 町内の障害福祉サービス事業所における感染症対策に対して支援 800,000
4 経営環境対応特別融資資金利子等補給 令和2年度において設けた融資制度を令和4年3月31日まで延長するとともに、延長期間内の融資にかかる利子と信用保証料について助成することで、事業の継続を支援 2,919,271
5 中小企業事業再構築支援 業態・業種を転換する事業、新たな事業(サービス)を追加する事業、現事業(サービス)を拡充する事業(対象経費が200千円を超えるもの)を行う町内の中小企業者を支援 42,931,471
6 観光誘客促進支援 町内宿泊施設をはじめとした観光施設等への誘客を積極的に促進 12,677,500
7 中小企業経営継続奨励助成 業績の悪化が著しい中小・小事業者に対し、事業規模等に応じて一定額を助成し、事業の継続、経営の維持を支援 46,800,000
8 町立病院会計補助 町立病院職員が新型コロナウイルス感染症から町民等の生命及び健康を保護するため緊急に行われた措置に係る作業に従事した場合、防疫等作業手当を支給 5,048,000
9 プレミアム付き商品券発行 町内での購買意欲を刺激することで、落ち込んだ地域経済の早期回復・活性化につなげる 32,500,000
10 温泉施設利用促進 冬の閑散期、コロナ禍における町内の3温泉施設の利用減少に歯止めをかけ、施設の収益維持、経営存続を図るとともに、町内の温泉施設を利用したことのない層に対して利用への足掛かりを提供することで、新たな経済需要の堀り起こしを図る 4,520,000
11 学校保健特別対策事業費補助金 文部科学省の学校保健特別対策補助事業のうち、「感染症対策のためのマスク等購入支援事業」「学校再開に伴う感染症対策・学習保障等に係る支援事業」を実施 454,553
12 子ども・子育て支援交付金 児童福祉施設等における感染防止対策(ICT化含む)のために支援 6,686,290
13 保育対策総合支援事業費補助金 保育所等における感染防止対策(ICT化含む)のために支援 2,724,104
14 疾病予防対策事業費等補助金 予防接種法に基づく定期接種(ロタウイルスワクチン)にかかるマイナンバー情報連携体制整備及び健(検)診結果等の様式の標準化整備事業の実施 1,213,000
15 介護保険事業費補助金 介護報酬改定等に伴うシステム改修事業(市町村実施分(特定個人情報データ標準レイアウト改版分))に限る) 352,000
16 公共施設感染症対策事業 町内公共施設における感染症防止対策を講じる 7,585,318
17 新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金 成年後見制度支援体制オンライン化を推進するために事業者へ支援 300,000
合計     174,017,557
【令和4年度実施事業】
事業名 事業概要 事業費(円)
1 中小企業等新展開支援 長期化する新型コロナウイルス感染症の収束あるいは蔓延防止等状況下において、業態・業種を転換する事業、新規事業(サービス)の展開、現事業(サービス)の戦略的拡充を行う町内の中小企業等を支援 50,434,000
2 宿泊誘客促進支援 ポストコロナにおいて団体型観光から個人型観光への転換を見据え、町内宿泊施設への誘客を積極的に促進 20,500,000
3 かみふらのグルメクーポン 外食やテイクアウトが大きな効果が期待できることから、町内飲食店で使用できるクーポンを発行することにより町内飲食店の経営継続支援及び住民満足度の向上を図る 12,500,000
4 プレミアム付き商品券発行事業負担 消費喚起とともに生活支援の観点から売り上げが減少した町内事業者の支援と収入減少・物価高騰により疲弊する町民生活の支援 54,433,000
5 キャッシュレス化推進負担 町商工事業者のキャッシュレス化の推進が急がれることから、普及の第一段階として導入がもっとも簡便なQR読み取り型のキャッシュレスシステムの導入を促進 12,000,000
6 臨時福祉生活支援(高齢者等の冬の生活支援) 原油価格や電気・ガス料金を含む物価高騰等により、特に冬期の生活に必要な灯油代の高騰は家計に与える影響は大きく、厳しい生活が見込まれることから、高齢者や障がいのある人等で低所得世帯を対象に、冬期間の高齢者等の生活を支援 2,346,000
7 原油価格・物価高騰等総合緊急対策 原油価格や電気・ガス料金を含む物価高騰等に直面する中、生活に困っている方々へきめ細かな対策を実施するため、令和4年度住民税において均等割のみ課税される世帯を対象に給付金を支給 13,057,000
8 高齢者世帯等生活支援事業 原油価格や電気・ガス料金を含む物価高騰の影響を緩和するため、低所得の高齢者・障がい者世帯を対象に生活支援 12,260,000
9 肥料価格高騰対策事業 コロナ禍や不安定な世界情勢の影響により肥料価格が高騰していることから、農業経営への影響をできるだけ軽減し、次年度も意欲を持って営農に取り組めるよう、町内農業者の肥料購入費の負担軽減を図るため、購入に要する経費の一部について助成 15,269,000
10 スマート農業促進特別対策事業 コロナ禍に加えて肥料費の高騰等の影響がある中、農業経営安定及び向上、並びに肥料の散布量を調整する等の施肥により使用量を低減することにより生産効率化を目指す農業の取組を支援するため、スマート農業機械導入に必要な経費に対し補助金を交付 16,269,000
11 学校給食費の負担軽減支援事業 食料品価格が高騰している状況において、現行の給食費でコロナ禍以前と同水準の給食を提供することが困難であることから、コロナ禍において物価高騰等に直面する子育て世帯を支援するため食材費を支援 2,250,000
12 学校保健特別対策事業費補助金 文部科学省の学校保健特別対策補助事業のうち、「学校における感染症対策等支援事業」「子どもたちの学習保障支援事業」を実施 4,050,000
13 児童・社会福祉施設等物価高騰対策支援事業 物価・生活総合対策として、エネルギー・食料品等価格の物価高騰対策支援 8,800,000
14 疾病予防対策事業費等補助金 緊急風しん抗体検査等事業を実施し、その地方負担分の一部に本交付金を充当する 84,000
15 子ども・子育て支援交付金 児童福祉施設等における感染防止対策のために支援する 5,937,000
16 保育対策総合支援事業費補助金 保育所等における感染防止対策のために支援する 2,500,000
17 介護保険事業費補助金 介護報酬改定等に伴うシステム改修事業(市町村実施分(特定個人情報データ標準レイアウト改版分))に限る) 352,000
18 学校保健特別対策事業費補助金 文部科学省の学校保健特別対策補助事業のうち、「学校における感染症対策等支援事業(補助限度額引き上げ分)」を追加実施 630,000
合計     233,671,000
  《解  説》
  新型コロナウイルスで使われた用語(三)


(注1) 「オミクロン株」
 「オミクロン株」は新型コロナウイルスの新たな変異株の一つ。日本でも猛威を振るったデルタ株が世界では収束していない状況の中、新たな変異株が生まれた。
 初期症状については、現時点では潜伏期間は短く、デルタ株の時(大体五日前後)と比較して数日早い三日程度、と言われている。
 日本で確認されている症例だと、初期症状として頭痛・発熱、咳(せき)、のどの痛み・倦怠感・関節痛・鼻水・筋肉痛などがある。
 日本国内で多くを占めている変異ウイルスはオミクロン株の「BA・2」であり他にXBB・1等と「BA・2」が組み合わさった「組み換え体」のウイルスのほか、さらに「BA・5」「BA・2・12・1」も確認されているが医療専門用語に付き説明は略する(出典 クリエイト転職等)

(注2) オミクロン株対応二価ワクチン
 これまでのコロナワクチンは二〇一九年に武漢で発生した従来株と呼ばれる元々のコロナウイルスを鋳型に作られたワクチンであった。
 その後、アルファ株やデルタ株などの変異型が次々に出現し、今年(二〇二二年)に世界最大の感染者数を記録したのはオミクロン株だ。
 従来株もオミクロン株も、分類としては同じ新型コロナウイルス感染症(COVID-19 説明略)の病原ウイルスだが、変異を繰り返して表面のトゲトゲ部分(Sタンパク)はもうかなり違う形となっている。
 ワクチン接種ではこの表面のトゲトゲの形を人工生成して体内で抗体を産生するので、現在主流のオミクロン株に対してより高い免疫効果が得られるように、抗体産生の元となるSタンパクの形を改良したものが必要となり二価ワクチンが開発された。
 二価とは二つの抗原タイプを持つという意味で、従来型(武漢株)と変異型(オミクロン株)の二つの抗原によって二種類の亜系統のコロナウイルスに対して効果を持つワクチンの事。(出典 医療法人社団クリノヴェイション)

(注3) HOKKIDO LOVE割り
 国の要綱沿う形で公共交通と宿泊を組み合わせた商品で、一人に一泊最大八千円。宿泊だけの場合は、五千円を上限に代金の四十%が割引となり、平日三千円、休日は千円のクーポン券も付いて、一人一泊最大一万一千円が補助された。
 対象利用者は、ワクチン接種回数が三回接種済みで、全都道府県民が対象。経済再生の手段好評な事から令和五年一月十日〜三月三十一日迄延長された。(出典 ほっかいどう応援クーポンお問い合わせセンター)
 《参考資料》
◆北海道公式ホームページ
 感染症対策局感染症対策課
   道内の市町村別感染状況

◆上富良野公式ホームページ
 ワクチン接種状況  防災放送
 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金活用事業実施状況 (令和二年度・三年度・四年度)

◆ 時事通信社ホームページ
 新型コロナウイルス「2類相当」と「5類」の違い

◆北海道新聞
・記事「近隣市町村別感染者状況」
令和四年一月〜九月末日
・記事「コロナ急拡大催し中止相次ぐ」
令和四年一月二十八日 道北(富良野)版
・記事「まん延防止全国で解除」
令和四年四月二十三日 全道版一面
・記事「全数把握簡略化」
令和四年九月二十七日 全道版一面
・記事「新型コロナ全数把握簡略化で変わる事」
令和四年九月二十七日 上川・旭川版
・記事「町内宿泊四千円お得」
令和四年九月三十日 道北版
・記事「特集 道内の新型コロナ感染者の推移」
令和五年二月十七日 コロナ特集号(二十四回目)
・記事「コロナ五類以降決定」
令和五年一月一日 全道版一面

◆NHK 首都圏ナビ
 「まん延防止等重点措置」って何をするの?
 《取材協力》

上富良野町
上富良野商工会
ふらの農協上富良野事務所
富良野保健所

機関誌      郷土をさぐる(第40号)
2023年3月31日印刷      2023年4月1日発行
編集・発行者 上富良野町郷土をさぐる会 会長 中村有秀