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―中谷宇吉郎生誕一二〇年記念行事―
〈雪の研究の原点〉中谷宇吉郎と十勝岳・旧白銀荘

中谷宇吉郎生誕百二十年記念事業
実行委員会 事務局長 山崎 敏晴

 二〇二〇(令和二)年は、雪氷学の基礎を築いた中谷宇吉郎(一九〇〇〜六二・北海道大学理学部教授)生誕一二〇年という節目の年を迎えました。
 宇吉郎が残した業績は、「雪の結晶」の研究だけにとどまらず、凍上、着氷、霧、農業物理、水資源、氷の研究などと幅広い低温科学の発展に寄与し、また、教育や文化の国民的課題にも積極的に取り組み、広く社会に対して与えた意義は、一大学や専門分野にとどまるものではありません。
 宇吉郎が育んだ「科学する心」をもう一度、深く見つめ直し、その足跡を振り返るために「中谷宇吉郎生誕一二〇年記念実行委員会」を設立して、全国的に記念行事を開催することを決定しました。
 この北海道には、宇吉郎が長年にわたって研究や生活を過ごした「ゆかりの地」が多く残されています。その中から北海道で開催する企画の主題と開催地を協議したところ、宇吉郎の雪の研究≠フ中から「天然雪の観察」と「雪の結晶の分類」に目を向け、研究の場であった十勝岳白銀荘と麓の町、上富良野町で開催する事に決まりました。
 これまで道内でも宇吉郎にまつわる周年行事は幾つか開催されています。例として挙げると、二〇〇〇(平成十二)年に北広島市で開催された「生誕百年」、二〇一二(平成二十四)年に北海道大学総合博物館で開催された「没後五十年」や「初めての人工雪誕生八十年」などがあります。
 しかし、何れの周年行事でも企画の主題は人工雪≠竦時下での着氷≠竍霧消し≠ェ多く、今回の研究内容の紹介は、これまで行われた事がありません。
 ここで、少しだけ「天然雪の観察」と「雪の結晶の分類」について触れます。
 宇吉郎は北海道帝国大学理学部に赴任した翌々年の一九三二(昭和七)年からこの研究を始めます。最初は北大理学部の渡り廊下に実験台を置き顕微鏡で雪の結晶写真を撮ることから始め、この冬に撮った顕微鏡写真から、札幌で降る雪は形態的にも種類が多いことを知ります。

掲載省略:写真〜中谷宇吉郎 北海道大学教授(1900-1962)

 翌年、一九三三(昭和八)年からは、雪の観測の場を十勝岳中腹の山小屋「白銀荘」に移し顕微鏡での写真撮影を行います。
 十勝岳が雪の結晶≠フ撮影に有利なことについて、宇吉郎の最後の助教授であった東晃氏は著書『雪と氷の科学者 中谷宇吉郎』の中で「馬そりの便があったからではない。札幌と一〇〇〇mの標高差があることは、美しい結晶の写真が撮れるチャンスが増えることを意味していた…十勝岳の高さになれば、雲の中で成長したばかりの結晶を雲のすぐ下で観察することになるから、美しい結晶の原形をそのまま見られるのである。もう一つ、ここが北海道の中では内陸になっていて、降雪時の気象条件が札幌より日本海の影響を受けにくいことにある」と書いています。
 その後宇吉郎は、札幌や十勝岳で撮った写真をもとにして結晶形の分類を行い、これまでの研究と同様に『北海道帝国大学理学部紀要』に発表します。そして、議論を重ね出来上がった分類は、七つの大分類の中に形状の特徴や生成の条件による小分類を設けたものでした。
 また東晃氏は人工雪実験の発端となったのは、十勝岳の天然雪結晶写真撮影の時に白銀荘周辺の雪穴の中や地物に附着して成長する霜の結晶を観察したことである≠ニ書いています。
 天空で成長する雪の結晶とは違うにしても、大気中の水蒸気が蒸発昇華してできるものであるから、これらのできる時の条件が分かれば雪の結晶の生成条件も推測できる、という考えのもとから人工霜の実験、人工雪の実験へと進んで行きます。
 この様に十勝岳白銀荘での「雪の観測」は、宇吉郎にとって雪の研究≠フ原点であると言えます。
また、その時の様子を魅了する言葉で綴った宇吉郎の随筆からも知ることが出来ます。
 今回の記念行事がこの地で開催出来たことは、主題の研究を紹介するだけではなく、宇吉郎と上富良野町の関わりを知っていただき、十勝岳白銀荘に降る雪はとても美しい雪≠ナあることを知る良い機会であると思います。
 旧白銀荘が、宇吉郎の雪の研究≠フ原点となった史跡として長く保存され、語り継がれることを願っています。
 この後は、上富良野町で開催された記念行事や関連行事について記載します。
──── 企画 その一 ────────────
【雪のワークショップin十勝岳】

開催日時: 二〇二〇(令和二)年二月八日(土)
開催場所: 旧白銀荘とその前の広場
行事内容: 雪の結晶観察、簡易な装置とスマホを使い結晶の写真撮影、氷のペンダント作り、旧白銀荘の見学、中谷宇吉郎の研究紹介など。
講  師: 神田健三氏(中谷宇吉郎 雪の科学館友の会会長)ほか有志 約十名。
参 加 者: 地元の親子約三十名。

掲載省略:チラシ〜雪のワークショップin十勝岳募集チラシ

 この行事は、宇吉郎が雪の研究に取り組んだこの場所は、美しい雪の結晶が降ることを広く町民の皆様に知っていただくために開催しました。
 当日は朝から快晴が続き結晶観察時に雪が降るか心配でしたが、白銀荘内での行事が終わり外に出たところ、空からゆっくりと美しい雪が降ってきました。これを見た参加者全員が歓声をあげ、天からの美しい手紙を受けとりました。
 後日、この事を宇吉郎の次女の芙二子さんにお知らせしたところ素晴らしい写真とご報告をありがとうございました。やはりあるんですね。特に宇吉郎の場合、そういうことが度々起こります≠ニメッセージをいただきました。

掲載省略:写真〜外での雪の観察会
──── 企画 その二 ────────────
【宇吉郎と十勝岳 白銀荘〜雪の神秘を求めて〜】


開催日時: 二〇二〇(令和二)年十月三十一日(土)から十一月十五日(日)
開催場所: 上富良野町公民館
行事内容: 今回の企画展では、「天然雪の結晶観察と写真撮影」に焦点をあて、その様子を書いた随筆、また十勝岳や札幌で撮影された
写真やそこから成果が得られた研究報告書、そして研究の後押しとなる十勝岳中腹の山小屋「白銀荘」について紹介しました。
開催者等: (主催)上富良野町教育委員会 (協力)中谷宇吉郎生誕一二〇年記念実行委員会、十勝岳ジオパーク推進協議会、
中谷宇吉郎雪の科学館、北海道大学総合博物館。

掲載省略:ポスター〜企画展のポスター

 この行事は、第五十七回総合文化祭に合わせて開催しましたが、終了後も全ての展示品を一階の展示室に移動して企画展を開催しました。
 開催直前には、上富良野在住の金子益三氏から宇吉郎が益三氏の祖父、金子全一氏に贈った掛軸をお借りする事が出来て、展示会場は一段と華やかになりました。
 来場された方は、普段見る事のできない宇吉カの「雪華之図」を熱心に鑑賞されました。
 北大総合博物館からは、宇吉郎の紹介パネルや十勝岳などで撮影した雪の結晶写真のガラス乾板(レプリカ)と保存函をお借りして展示しました。また、北大大学文書館からは、当時の村長吉田貞次郎氏に送られた宇吉郎の論文「雪の結晶に就いて」ほか二冊と送付封筒をお借りしましたが、これは、上富良野町にとっても貴重な資料です。
 展示資料の詳細については、その一部を文末に附録一≠ニして掲載してあります。

掲載省略:写真〜企画展の会場・左奥に宇吉郎の掛軸
掲載省略:写真〜写真上:雪の結晶写真のガラス乾板と保存函。写真下:吉田貞次郎氏に謹呈された論文別刷と封筒。
──── 企画 その三 ────────────
【記念講演:中谷宇吉郎博士と十勝岳 資料から探る中谷宇吉郎】

開催日時: 二〇二〇(令和二)年十一月七日(土)
開催場所: 上富良野町 公民館
講  師: 山崎敏晴(中谷宇吉郎生誕一二〇年記念実行委員会 事務局長)
参加者: 約五十名。
 内容は、全国で開催されている行事のお知らせ、映像を使い宇吉郎の生涯や研究内容の紹介、また普段目にすることのできない宇吉郎の動画や音声も紹介しました。
 この他にも研究の場となった「白銀荘」の略歴、十勝岳≠竍白銀荘≠ノついて宇吉郎が書いた随筆なども紹介しました。

掲載省略:写真〜講演会場の様子
──── 企画 その四 ────────────
【AIRDO機内誌 raporaへの投稿】

掲 載 号: 二〇二〇(令和二)年十一月号 bP98
    AIRDO営業本部営業部 発行。
掲載内容: 宇吉郎が十勝岳で雪の観察を行い、ここにはとても美しい雪が降ること。二月に開催した「雪のワークショップ」で撮影した雪の
結晶写真を掲載して企画展のPRを行いました。
 航空会社エア・ドゥの機内誌「ラポラ」には、毎回道内各地からの情報を発信するコーナーがあります。事業の開始前に実行委員会から各マスコミへ記念行事の情報を伝えたところ、機内誌の編集担当者から連絡が入り上富良野で開催される企画展を紹介することになりました。
 また、この雑誌には以前にも十勝岳と宇吉郎≠ノついての記事が掲載されています。
 二〇二〇(令和二)年二月号の特集北海道の雪が好き≠ナは、実行委員会委員長の古川義純氏(北海道大学名誉教授)と写真家の鈴木理作氏が宇吉郎や雪について対談しています。その頁と表紙には鈴木理作氏が撮影された雪の結晶℃ハ真が掲載され、これらの写真は鈴木理作氏が十勝岳白銀荘の前で撮影されたものでした。
 この様に私たちの知らないメディアにも十勝岳に降る雪の魅力が紹介されている事を知り嬉しく思ったところです。

掲載省略:紙面〜AIRDOの機内誌 ラポラ2020年11月号
掲載省略:雑誌〜AIRDOの機内誌 ラポラ2020年2月号
──── 企画 その五 ────────────
【サイエンスロマン 天才たちが見た風景 北海道中谷宇吉郎(十五分番組)】

上 映 日: 二〇二〇(令和二)年十月十日(土)

 最初の上映は、「中谷宇吉郎生誕一二〇年記念事業」のオンラインイベントに合わせ、中谷宇吉郎雪の科学館の映像ホールに特設8Kモニターを設置して上映されました。
 その後は、NHK・BS8K番組、BS4K番組で放送され、二〇二一(令和三)年一月八日(金)には、NHK総合1・札幌(Ch.3)で北海道限定の放送が行われました。
 放送内容は、宇吉郎の研究の舞台となった北海道大学、十勝岳や白銀荘、ニセコの冬の風景から、成長する雪の結晶までを8Kで撮影して雪博士 中谷宇吉郎が見た風景と感動を高精細の映像で追体験する番組となっています。
 この番組と実行委員会の関わりは、二〇一九(令和元)年の秋から始まります。撮影に必要なゆかりの地≠フ資料提供や北大総合博物館で撮影が行われた際のお手伝いでしたが、NHKスタッフがこの十五分番組に込める思いや情熱に圧倒されました。
 また苦労話では宇吉郎が麓の町から馬そりで白銀荘へ向かうシーン≠ェあります。この時に使われる馬そりの手配では、十勝岳ジオパーク推進協議会の佐藤雅喜事務局長にご協力をいただき、やっとのことでそりが引ける馬を探していただき、無事にそのシーンは撮影されました。
 8Kテレビが私達の家庭に普及するにはまだ時間が掛かりますが、8K画質で十勝岳白銀荘に降る美しい雪の結晶も早く見たいものです。

掲載省略:テレビ画面写真〜番組の一場面・十勝岳と白銀荘
──── 企画 その六 ────────────
【白銀荘に宇吉郎の功績を紹介するパネルの寄贈】

寄 贈 日: 二〇二一(令和三)年一月二十五日(月)
寄 贈 先: 旧白銀荘と吹上温泉保養センター白銀荘の二カ所。
行事内容: 中谷宇吉郎が十勝岳で行った雪の結晶の観察≠竄サの研究の場であった白銀荘≠分かりやすく説明した
パネルを作製し雪の研究の原点≠ニなった史跡として長く保存され語り継がれることを願い寄贈されました。

 パネルの原稿は実行委員会事務局で作製し、寄贈されるパネルの大きさは旧白銀荘にA2版、吹上温泉白銀荘にはA1版としました。
 旧白銀荘では、実行委員会から旧白銀荘を管理する上富良野十勝岳山岳会の角波光一事務局長へ(道新記事参照)、吹上温泉白銀荘では松田靖司施設長へパネルが手渡されました。また、この日には十勝岳ジオパーク構想に於いて、旧白銀荘が文化サイトに指定された事を記念して解説看板も設置されました。
 解説文は、ここを訪れる多くの外国の方にも理解していただくため、和文と英文の併記となっています。宇吉郎が雪の結晶の研究を行った際に旧白銀荘に滞在したこと、良質で世界中に引けを取らない雪の結晶の観察地点であること、これらの内容を示すのにふさわしく、長く保存・活用すべき建物であることから文化サイトに指定されました。

掲載省略:写真〜写真上:吹上温泉白銀荘でのパネル贈呈式、写真下:ジオパーク推進協議会が作製した解説看板
掲載省略:新聞〜2021.01.26 北海道新聞朝刊 富良野地方版〜パネル寄贈を報じる報道
付録1:企画展・展示資料目録
資料 一 「雪の十勝行〈科学雑纂〉」 雑誌『科学』 第四巻第三号 一九三四(昭和九)年三月一日 岩波書店
資料 二 「雪の十勝 雪の研究の生活」 雑誌『山』 第二巻第十二号 一九三五(昭和十)年十二月一日 梓書房
資料 三 「十勝の朝」 雑誌『新風土』 第二巻第一号 一九三九(昭和十四)年一月一日 小山書店
資料 四 「十勝の雪」 雑誌『教育改造』 第八号 一九四七(昭和二十二)年六月一日 成城教育研究所
資料 五 「雪の結晶 十勝岳の想い出」 冊子『科学知識普及講演会資料』 一九四八(昭和二十三)年六月十日 北海道科学普及協会
資料 六 「人工雪のできるまで」 雑誌『中学時代』 第二巻十三号 一九五一(昭和二十六)年一月一日 旺文社
資料 七 「雪雑記」 雑誌『中央公論』 第五十二年第十三号 一九三七(昭和十二)年十二月一日 中央公論社
資料 八 「雪の華(昭和九年から十一年)」 歌集『旅の小窓』 一九七七(昭和五十二)年七月 関戸弥太郎(私家版)
資料 九 「歌集 深山木」 『湯川秀樹選集 第五巻 紀行篇』 一九五六(昭和三十一)年六月二十五日 甲鳥書林
資料一〇 『冬の華』 中谷宇吉郎 一九三八(昭和十三)年九月十日 岩波書店
資料一一 「複雑精緻を極めた結晶の美」 冊子『中谷宇吉郎の森羅万象帖(LIXIL BOOKLET)』 二〇一三(平成二十五)年三月十五日 LIXIL出版
資料一二 『雪(岩波新書)』 中谷宇吉郎 一九三八(昭和十三)年十一月二十日 岩波書店
資料一三 『雪(岩波文庫)』 中谷宇吉郎 一九九四(平成六)年十月十七日 岩波書店
資料一四 『Snow Crystals: Natural and Artificial』, 1954,Cambridge:Harvard University Press.
資料一五 『雪の研究 結晶の形態とその生成』 中谷宇吉郎 一九四九(昭和二十四)年三月一日 岩波書店
資料一六 「北海道帝国大学理学部紀要 物理学 第一巻第五号」 一九三四(昭和九)年二月七日  北海道帝国大学
資料一七 「北海道帝国大学理学部紀要 物理学  第一巻第六号」 一九三四(昭和九)年十二月二十五日 北海道帝国大学
資料一八 「北海道帝国大学理学部紀要 物理学  第一巻第九号」 一九三六(昭和十一)年十二月三十日 北海道帝国大学
資料一九 「雪の結(岩波写真文庫七)」 一九五〇(昭和二五)年七月二十日 岩波書店
付録2:上富良野エリアに関係した報道資料
資料二〇 〈わがまち遺産〉白銀荘(上富良野町)/雪の科学者が愛した山小屋
 『朝日新聞』 二〇一九(令和元)年十二月二十二日(日)第四七九七〇号 二十五面(北海道)
資料二一 生誕一二〇 雪博士の足跡/愛した研究の場 面影いまも/八日の会場 山小屋「白銀荘」/まず北海道で
/「中谷宇吉郎 雪の科学館」前館長らが催し
 『朝日新聞』 二〇二〇(令和二)年二月三日(月)第四九六二〇号 二十一面(石川)
資料二二 「雪博士」生誕一二〇年 十勝岳でイベント/結晶観察・ペンダント作り…親子ら楽しむ
 『朝日新聞』 二〇二〇(令和二)年二月九日(日)第四八〇一八号 二十四面(北海道)
資料二三 雪の結晶 構造学ぶ/中谷宇吉郎生誕一二〇年周年企画/上富良野でワークショップ
 『北海道新聞』 二〇二〇(令和二)年二月十一日(火)第二七七三四号 十四面(富良野)
資料二四 生誕一二〇年記念/中谷宇吉郎 各地で特別展/北大で随筆家の側面紹介
 『読売新聞』 二〇二〇(令和二)年十月二十四日(土)第五二〇二〇号 二十九面(札幌圏 後志 空知 小樽 千歳 岩見沢)
資料二五 人工雪の父・中谷生誕一二〇年特別展/上富良野や美瑛 巡回
 『読売新聞』 二〇二〇(令和二)年十月二十七日(火)第五二〇二三号 二十九面(道北 旭川稚内)
資料二六 三十一日から総合文化祭/上富良野、中谷宇吉郎展も/富良野地方で唯一開催
 『北海道新聞』 二〇二〇(令和二)年十月二十八日(水)第二七九八六号 十六面(富良野)
資料二七 十勝岳で雪研究 中谷宇吉郎展/上富良野/七日は特別講演も
 『北海道新聞』 二〇二〇(令和二)年十一月一日(日)第二七九九〇号 十五面(旭川 上川)
資料二八 雪結晶研究 足跡探る/上富良野であす講演会
 『北海道新聞』 二〇二〇(令和二)年十一月六 日(金)第二七九九五号 十六面(富良野)
資料二九 人工雪の製作 原点は十勝岳/中谷教授記念講演会
 『北海道新聞』 二〇二〇(令和二)年十一月八日(日)第二七九九七号 十七面(旭川 上川)
資料三〇 雪博士功績 パネル贈呈/記念事業実行委 上富良野「旧白銀荘」に
 『北海道新聞』 二〇二一(令和三)年一月二十六日(火)第二八〇七三号 十四面(富良野)
《追 補 1》

今回の投稿にあたり、これまで刊行された『郷土をさぐる』を拝見したところ、数多く「中谷宇吉郎 参考文献」がありました。ここにその一部を紹介します。 ※「標題」著者名 掲載号の順。
・「吹上温泉と深山峠」 金子全一 第三号
・「吹上温泉往来」 六平健 第六号
・「十勝岳と中谷宇吉郎博士」 金子元三 第十二号
・「―石碑が語る 上富の歴史(その十八)―札幌に建立の上富良野関係の碑 中谷宇吉郎博士『人工雪誕生の地』記念碑」 中村有秀 第三十号
・「十勝岳 白銀荘に甦った『白銀の鐘』が樹林に鳴り響く」 中村有秀 第三十二号

《追 補 2》
 実行委員会では上富良野町での行事の締めくくりとして『白銀荘八〇周年〈増補版〉』を発行することにしました。
 本書は、二〇一二(平成二十四)年十月十三日に開催された「白銀荘八〇年思い出の集い」に伴い作成発行されましたが、現在では入手が困難であり、また白銀荘が雪の研究の原点≠ニなった史跡として語り継がれる際に必要な資料であるため、上富良野町体育協会、上富良野十勝岳山岳会、上富良野スキー連盟のご協力をいただき増補版の発行を決めました。本書は三月末の発行を目指し編集中です。

 謝 辞
 この度、『郷土をさぐる』への投稿にあたって、上富良野町とは縁の無い私の投稿にご承諾をいただきました、上富良野町郷土をさぐる会の皆様に感謝を申し上げます。
また、各行事の開催にあたり、多くの方のご協力をいただきました。ここにお名前を挙げてお礼に代えさせていただきます。

佐藤 雅喜、村上 弘記、中村 有吾、
長谷川千晃、石川 克俊、松田 靖司、
角波 光一、中村 有秀、北向 一博、
金子 益三
十勝岳ジオパーク推進協議会
北海道大学総合博物館
北海道大学大学文書館
中谷宇吉郎雪の科学館
中谷宇吉郎雪の科学館友の会
中谷宇吉郎記念財団
(順不同・敬称略)
 
参考文献

『雪と氷の科学者・中谷宇吉郎』東晃 一九九七

機関誌      郷土をさぐる(第38号)
2021年3月31日印刷      2021年4月1日発行
編集・発行者 上富良野町郷土をさぐる会 会長 中村有秀