以下の写真は、平成22・23年の悲惨なラベンダー株の状況です

 土壌の診断を行ったところ、最近の集中豪雨で表土は流失し、植物に必要な養分は大幅に低下していることが判明し、平成24年度から地形の成形、表土流出防止対策、有機肥料投入による土壌改良、管理用通路の新設と排水施設整備による流水区画化を経て、全面植替えを決定しました。
 期間については、当初は年次的に区画を決め、数年かけて行う予定でしたが、一面のラベンダー畑を再生するためには、一挙に行うべきとの決断に基づき、平成24・25年の2箇年で全面更新を行っています。
 なお、平成25年秋の植替え区画分が残っており、9月から10月にかけて植替えを行います。

 水平方向から見ると、枯れ株や株の欠落は花に隠れて、それなりに見えますが、現地を訪れた方には申し訳ないほど、悲惨な状況になっていました。
 展望台からラベンダー畑を見下ろすと、枯れ株や株の欠落は明らか。欠株は補植をしてきましたが、養分の足りない土壌のせいか、枯れてしまったり、なかなか育たず、せっかくおいでくださった方を、がっかりさせてしまいました。
 豪雨が集まって流れた場所は、大きく表土がえぐられ、筋になって苗が弱り、花が咲いていないのがよくわかります。
 遠くのラベンダーは、花に隠れて一面のラベンダーのように見えますが、近間では株の欠落が目立ち、悲惨です。
 粗が目えないように工夫して撮影した写真ですが、いかんせん、花がまだら状になっています。
 ラベンダーは比較的寒さに強い植物ですが、近年は、雪が遅く、合わせて積雪量も少ない年があります。このような状況の時に、氷点下20℃以下の寒波と強風に晒されると、さすがにこのように枯れてしまいます。
 右半分が枯れていますので、右側からの寒風による影響と思われます。
 一度上のように枯れてしまうと、徐々に枯損が進行します。
 土壌の養分が十分ならば、生きている枝を中心に復活することも期待できるのですが・・・。
 枯損が進むと、雪に押しつぶされて粉々になり、やがて消えてなくなってしまいます。
 これは、枯損で消失した部分に、苗を補植したところですが、表土がほとんどない粘土質のため、活着できずに真ん中の列は殆んど枯れてしまいました。
 両側の列も元気がなく、風前のともしびです。