畜産振興施策のあらまし

 

 町の畜産振興施策は、牛、馬、豚、綿羊、蜂を対象に畜産係で担当しています。

 本町の飼養農家は、乳用牛19戸、肉用牛20戸、養豚13戸、綿羊及び養蜂がそれぞれ1戸であります。

 業務の内容は、法定伝染病及び届出伝染病等が発生しないように家畜の保健衛生を行うことや、畜産の振興として畜産団体の指導育成を行っています。

 

 1 畜産振興

   本町に空知ミート株式会社があり、豚の解体・生肉・加工処理を行っています。

  町内の養豚農家や関係団体が集まり上富良野産豚肉販売推進協議会を平成8年に設立し、良質な上富良野産の豚肉の生産と付加価値を高めることを目的に運営しています。町では、様々なイベントに豚サガリののぼり等を掲げ、上富良野産豚肉販売推進協議会から豚肉の提供をしてもらい、町民に食べてもらう機会を作り上富良野産の豚肉の普及に努めています。

 

 2 家畜衛生

   家畜の疾病を未然に防ぐため、上富良野町家畜自衛防疫組合を組織し事務局は農業振興課畜産係で担当しています。豚には豚丹毒ワクチン・PED(豚流行性下痢)ワクチン、牛にはIBR(牛伝染性鼻気管炎)・IBRを含む五種混合ワクチン、競馬場に入厩する馬には日本脳炎・破傷風・インフルエンザワクチンを注射し、疾病の発生を最小限に抑えるよう防疫事業を行っています。

   また、石灰塗布機で畜舎の消毒を行って疾病の発生を抑え、家畜飼養者の経済的および精神的な部分で支援しています。

 

 3 自給飼料基盤整備

   現在、草地整備や飼料畑整備がメインである畜産基盤再編整備事業を行い、自給飼料の生産向上を目的に進めています。

   草地整備については、毎年種を蒔くと草が生えてくるのですが年数が経つごとに草が生えてこなくなり、栄養分が高く質の良い草ができなくなります。そして、良い草(飼料)ができないと良い肉質の肉牛ができなくなり、または乳牛が良い乳が出せなくなってしまいます。このため、良い草ができるよう事業を活用し草地整備を進めています。

   富良野管内5市町村で富良野広域串内草地組合を組織し、5月〜10月の間に放牧を行っています。夏の繁忙期に牛を預託し農家の作業に負担にならないよう、また草地の所有面積が少なく飼料が足りない農家の飼料不足解消のため利用しています。

 

 4 家畜ふん尿処理

   平成11年11月に施行された「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」に伴い、管理基準を満たすため施設整備が必要になりました。施設整備に係る期間が必要なため、5年間の適用猶予期間が設けられ平成16年11月から施行されます。その期限までに、畜産環境保全施設整備事業(畜産環境整備リース事業)を活用し施設整備を行い、家畜ふん尿処理の適正な管理及び利用を促進します。

   家畜ふん尿は堆肥化し土地還元を目的に利用していきます。現在、上富良野地力増進推進協議会を設置し、耕種農家に堆肥・液肥を供給して地力増進を行っています。