〜ペットを飼うにはこんなに大変です。〜

 
 かわいいからと、後のことを考えず飼ったペットが、捨てられるケースが増えています。
 「病気になったから」「しつけができなかったから」「引越し先に連れて行けない」という身勝手な理由も多く、そんな無責任な飼主がいるために不幸な犬や猫が増えています。
 ペットを飼うことは簡単なことではありません。

 飼主としてしなければならないことがたくさんあるのです。

ペットの飼育を決める前に、次の事項を確認してください。

1.

毎日の世話や散歩ができる人がいますか?
2. 犬や猫は10年以上生きます。終生飼い続けられますか?
3. 旅行や外出が制限されることを覚悟できますか?
4. 飼育する環境はありますか?
5. 首輪や犬小屋、食器等の用意はいいですか?
6. 避妊や去勢手術をしますか?
7. 食費、予防接種等の経費は、大丈夫ですか?
8. 根気と愛情を持ってしつけができますか?
9. 近所に迷惑をかけないように変えますか?

家族全員の賛成で、飼う決心がついたら飼育には十分注意しましょう。

その1.本能や習性をよく理解してしつける。

「すわれ」「待て」「伏せ」「来い」「つけ(飼主の左側について歩く)」など基本的な命令を愛情を持って根気よく教えましょう。

犬には群れのリーダーに従う習性があります。その犬に飼主がリーダーであることをいつも認識させ、人や他の動物にむやみに吠えない、飛びかからないなど、事故を未然に防ぐしつけをしましょう。

普段からスキンシップを心がけ、触られることに慣らしておきましょう。これは、動物病院などで静かに診療を受けるときにも役立ちます。


その2.猫は室内で飼う。

猫は基本的に室内で飼いましょう。室内飼育は猫の自由な行動を妨げ、かわいそうだと考えられがちですが、そんなことはありません。猫はえさが十分に与えられていればとくに広い生活空間を必要としません。むしろ交通事故にあう心配もなく、猫にとっては安全なのです。

放し飼いの猫はよその家の庭を汚したり、泣き声で迷惑をかけたりします。また、猫には伝染性の病気があり、猫の多い地域では猫同士の接触による感染の危険性も高まります。

さらに戸外に出すと自由な交配が行われるので、野良猫を増やすことにもなり、結果的に地域の方々に迷惑をかけることにもなります。


その3.飼主の身勝手で、多くの子犬や子猫が
処分されてしまいます。

無責任な飼主が捨てた犬や猫が増えています。北海道内では毎年犬・猫それぞれ数千頭が処分されています。そのほとんどが子犬・子猫です。

もし飼主が子犬や子猫を望まないなら、生まれてしまってからでは遅すぎます。もらい主はそう簡単に見つからないものです。飼い犬や飼い猫が妊娠しないようにメスならば避妊手術、オスならば去勢手術を行いましょう。それは不幸な子犬や子猫を増やさないためのペットを飼う人の責任です。

手術後は性格が穏やかになったり、乳がんや前立腺がん、その他生殖器系の病気の発生率が少なくなるなど大きなメリットもあります。

手術の時期や方法については、近くの動物病院にご相談してください。

 もし子犬や子猫を
 望まないのなら不妊手術を。


ペットはあなたの家族です。

 たとえば犬や猫は10年以上生きます。小さくて元気でかわいかった子犬も、1年立てば成犬になり、やがて老いていきます。

 もちろんあなたにも生活の変化が訪れます。

 それでも変わらずに、あなたは家族としての愛情と責任を持って終生飼いつづける自身がありますか?

 もう一度、よく考えてみましょう