「かみふ物語」掲載に当たって

かみふ物語の本は、昭和54年(1979年)に四十二才の厄年を迎えた昭和十二年生れの仲間達が、上富良野の開拓時代の思い出話を、各先輩から文章として頂いたり、またはお聞きして集めたものを作品としたものです。
非常に貴重なお話が沢山あり、特に大正十五年の十勝岳の爆発はすざましく、上富良野の受けた被害は甚大で、この再起には大変な苦労がしいられ、三浦綾子さんも泥流地帯≠ニいう小説に表しています。
歴史を振り返って見ることも大切と思いますので、皆様に是非一読して頂きたいと思います。

平成十七年六月三日 昭和十二年生れ丑年会 会長 平山  寛

昭和54年12月発行の本誌からOCRにより文字データ化したものです。
読み取り、変換誤字があるかとおもいますが、ご容赦ください。
本誌中にある写真、図画、表については、掲載に当たってカットしています。
現在と当時の住居表示は異なっているほか、執筆者の中には既に故人となられている方もあります。

かみふ物語目次

序文 平山  寛
汽車の窓から 三浦綾子
1 開拓時代
開拓小作農民の小屋 岩崎 与一
まぼろしの開拓地「森農場」 岩崎 与一
開拓のころ 伊藤 鶴丸
上富良野の店のはじまり 金子 全一
三重県より北海道に渡るまでの想い出講   第一話 川田 金七
草分報徳 立松 石次郎
三つ子の思い出 田村 嘉市
入植者と山しごとの様子 林  財二
2 十勝岳爆発
十勝岳大爆発の思い出 高橋 寅吉
災害の思い出 高橋 七郎
追憶 田村 嘉市
草分部落 広川 義一
十勝岳爆発十周年に際して
  当時の回顧談と其の後の十勝岳並びに遭難地域の変遷復興の状況
吉田 貞次郎
十勝岳爆発災害と復興反対 和田 松ヱ門
3 風雪の流れ
古稀を迎えて 岩田 賀平
想い出の記 上田 美一
軍靴のひびきの中に 上村 重雄
上富良野が誕生してから八十年 海江田 武信
上富良野三重団体を築いた当時の苦労話   第二話 川田 金七
佐川団体の今昔 佐川 亀蔵
日新部落 佐川 亀蔵
旧細野農場 白井 東北
往時を省みて 高木 信一
想い出 辻  甚作
生い立ちと上富良野への移住 成田 アサ
七十年の追憶 成田 くに
たるみ山スキー場の思い出 新関 円作
還暦(自叙伝より) 本田  茂
食糧行政の変遷 水谷 甚四郎
清富行政区の歴史 村上 国夫
私の思い出 吉沢 春雄
4 知らざる出来事
平原釣堀の元祖 岩崎 与一
お地蔵さん 岩崎 与一
熊に襲われた恐怖の思い出 岩部  宣
私の思い出−風防林解放の巻 中西 覚蔵
開拓時代の想い出 西谷 勝夫
昔の小学校の様子 林  財二
十勝岳登山案内図標 和田 松ヱ門
5 歴史のひとこま
昭和50年の集中豪雨 池上 和子
悲願成就 宇佐見 利治
香料作物ラベンダーについて 上田 美一
自衛隊演習地決定までのひと駒 上田 美一
昭和十二年は私のとし 勝井  勇
馬の思い出(上富良野町と馬) 加藤  清
シベリヤ物語 高橋 七郎
ラジオの共同聴取について 床鍋 正則
上富良野今昔 飛沢 尚武
郷土館建設にまつわる一断片 本田  茂
昔の山火事 本間 庄吉
大凶作と労働 村上 国二
吉田貞次郎さんの想い出 和田 松ヱ門
6 観光
うるわしきふるさと上富良野 加藤  清
編集後記・「かみふ物語」編集委員