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=上富良野町郷土をさぐる会誌=
『第三十五号』の発刊について

上富良野町郷土をさぐる会 会長 中 村 有 秀

 二〇一八(平成三十)年は、「新たな幕開け 上富良野の夢と力を!」として、第三十一回「北の大文字」によって、開基百二十一年目を迎えました。
 二〇一七(平成二十九)年は、上富良野町開基百二十年の記念すべき年で、記念事業として、NHKで全国に放送された「ラジオ体操」と「のど自慢大会」の開催や、開基百二十年の「冠」を付けた各種行事が町民の皆様の参加により意義ある一年となりました。
 郷土をさぐる会の直接の関わりでは、「津市との友好都市提携二十周年」「札幌・上富良野会設立三十周年」の記念行事に積極的に参加し、交流の輪を広げて来ました。
 しかし、残念なことは「十勝岳ジオパーク構想」が、書類審査をパスして現地調査まで進みながらも、日本ジオパーク委員会で「認定見送り」が決定されたことです。再挑戦に向けて上富良野・美瑛の両町と関係団体が議論して、あくまでも認定を目指す方針とのことで、郷土をさぐる会としても協力を惜しみません。
 郷土をさぐる会の二〇一七(平成二十九)年度の出版事業は、大変多忙な一年でした。長年の懸案であった「十勝岳噴火の記録と記憶」を遺産として伝承しようと、約二年を費やして『やまと共に生きる―十勝岳―一九二六(大正十五)年噴火泥流災害九十年回顧誌』を三月二十七日に発刊(二六五頁)しました。
 併行して『郷土をさぐる会誌 第三十四号』を四月一日に発刊しましたが、両誌の編集発刊が同時に集中した関係で多忙を極めました。
 二〇一八(平成三十)年は、松浦武四郎(津市に隣接する現在の三重県松阪市小野江町出身)の「北海道(北加伊道)命名」から百五十年を迎えることから、北海道として各種行事を展開することになっています。
 当町の深山峠に、武四郎の探検通過地域として、一九七三(昭和四十八)年十月に建立された「松浦武四郎顕彰之碑」がありますので、この機会に是非足を運んでいただき、歴史を感じていただければと思います。
 十勝岳大正噴火泥流災害と上富良野の開拓復興を題材とした、三浦綾子著小説「泥流地帯」映画化を進める会が、二〇一八(平成三十)年一月十九日に設立総会を開催しました。
 内閣府の第四十五回地域再生計画に認定され、『十勝岳「泥流地帯」映画化プロジェクト』の事業名で進められますが、郷土をさぐる会もこの事業に賛同し、推進に寄与していきます。
 上富良野町郷土をさぐる会誌の発刊も三十五号となりました。永年に亘ってご指導とご支援を賜りました読者の皆様及び関係機関、会員・賛助会員、そして取材協力をいただいた各位に心から感謝を申し上げ、第三十五号発刊に当たっての言葉といたします。


機関誌      郷土をさぐる(第35号)
2018年3月31日印刷      2018年4月1日発行
編集・発行者 上富良野町郷土をさぐる会 会長 中村有秀