郷土をさぐる会トップページ     第15号目次

花卉園芸生産組合

宮野孫三郎は盆栽、花卉の育成、造園などにも極めて造詣の深い人である。集まる度に深山峠に深山つつじの名所をとか、いろいろ話題は豊富であった。やがて昭和四十六年に花卉生産組合が設立され、初代会長に高橋博男があたる。つつじ類からはじまり、蝦夷ムラサキ、シャクナゲ、特に西洋シャクナゲの生育に力を入れた。この時育てられたレンゲつつじは土地、風土に合うのか良く育った。日の出公園のレンゲつつじは高橋博男、村上 誠、菅野 稔各氏がそれぞれ五百本の苗をもちより、千五百本の苗を総出で二日間に亘り植えたもので、町立病院、学校等に寄付されたのも少なくない。西洋シャクナゲは気候に合わず、冬期に於ける管理の難しさからやがて立消えとなった。これ等生産されたつつじの苗は町内は勿論町外へも随分出荷された。其の後、趣を変えた花卉園芸生産組合は発展的に特産物生産部会と名称を変え、ハスカップ等の生産に力を注ぎ活動を続けている。
(菅野 稔記)

機関誌 郷土をさぐる(第15号)
1998年3月31日印刷 1998年3月31日発行
編集・発行者 上富良野町郷土をさぐる会 会長 高橋寅吉