郷土をさぐる会トップページ     第10号目次

郷土をさぐる¥\号の発刊を祝して

上富良野町教育長 西口 登

昭和五十六年町の有志の方々により「郷土をさぐる会」が発会し、郷土誌郷土をさぐる≠フ一号が発刊されて爾来十年の節目を迎え、十号の記念号を発刊されますことを心よりお祝い申し上げます。
又近年急速な科学技術の進歩や社会情勢が激変する時代にあって、古事由来など歴史はともすれば忘れられがちであり、資料も失なわれる中で、文献を頼り古老の聞き取りなどから先人の苦闘の足跡を辿り、開拓からの歴史を探りその保存と後世代に伝える貴重な資となる郷土誌郷土をさぐる≠フ編集発行に努力された御苦労に敬意を表するものであります。
町も明治三十年開拓の斧がおろされて以来九十余年、その歴史の保存には町史がありますが、町史は史実に基づく表の顔であり、比べて郷土をさぐる≠ヘ開拓以来の世相・出来事・由来・風習などの逸話、秘話などが幅広い分野で、しかもきめ細やかに収録されており、正に町歴史の裏面を語り、そして後世代に伝える貴重な資料であると思います。
更にすでに発刊されている各号の表題を見ただけで、その中に誰もが知った顔があり、場所があり、そして思い出の事柄が記載されており、きっと読まれた多くの方々が本当の郷土誌としての親しみを抱いておられることと思います。
九十余年の歴史を経て、わが町も平成九年には開基百年を迎えます。会員の皆様の御苦労により刊行されております郷土をさぐる≠ェ今後も上富良野町の歴史とともに歩み、その歴史を後世代に伝承する役割りを期待すると共に、会の益々の御発展、御活躍を祈念しお祝いのことばといたします。

機関誌 郷土をさぐる(第10号)
1992年2月20日印刷  1992年2月25日発行
編集・発行者 上富良野町郷土をさぐる会 会長 金子全一