郷土をさぐる会トップページ     第08号目次

編集後記

波乱の昭和時代の終熄に相応しく、昨年十二月に噴火した十勝岳も、新・年号『平成元年』を迎え、ようやく鎮り、町民も平静の生活を、又私共「郷土をさぐる会」も活動を取り戻した中で、こうして先人の労苦を偲び、開拓以来もう大方四代目子孫として、これから平成の時代を担う方々に、上富良野の歴史の継承を願って、第八号を発行する運びとなりました。
今回は、特に内容のバラエティを考慮し、「各地で活躍している郷土の人達」について、札幌「上富良野会」設立という朗報もあり、この会の初代会長「南順二氏」、又東京にお住いの「吉田光雄氏」両名に今昔の様を寄稿して戴きました。
又上富良野の史実の点においては、昨今赤字ローカル鉄道路線廃止という時代の流れに沿って、開拓時代からの上富良野に関する鉄道の歴史、そして昨年関心を背景とした十勝岳噴火にちなんで、大災害をもたらした大正十五年当時の生々しい体験実話懐古記と、十勝岳爆発に関係する遭難記念碑等の紹介に併せて、天命ともいえる十勝岳爆発災害の心得えについて掲載致しました。
読者の皆様のご感想は何如でしょうか。
なお、紙上をもって紹介しますが、第八号から編集委員として、豊富な経験と卓越した識見を持つ、高橋七郎氏、久保栄司氏両名の加入を戴きました。
これからの会に新風と一層の活性化が大いに期待出来るものと喜んでおります。
今回は、冬季の十勝岳爆発で半年もの不安と多忙の生活の中で、寄稿を戴いた著者の方に、その労苦に深く感謝し厚く御礼申し上げます。
又紙数の都合で掲載出来なかった記事もありますが、次回に掲載させていたゞく予定ですのでご了承下さい。

機関紙 郷土をさぐる(第8号)
1990年 1月31日印刷  1990年 2月 6日発行
編集・発行者 上富良野町郷土をさぐる会 会長 金子全一